[泉の前で人影が立ち上がる。>>142振り向いた姿は、尚更心をざわつかせた。確かめる口調で音が並べられる。] それは、花の名だな。 森に入る際に授けられたものだ。[わざわざそれを口にしたということは、彼こそが相まみえるべき相手なのだろう。木々の途切れた場所に足を踏み入れ、全身をさらして近づいていく。だが、相手の手が剣に伸びたのを見て立ち止まった。]