[ あの日、悪事がバレて謹慎を申し付けられた腹いせに、ドロシーは学食に《ウル》を混ぜ込んだ。スパイス料理だったせいで、味の変化に気づいた者は少なかったと思う。《ウル》を服用した状態で魔法を使うとどうなるか──話には知っていても、実行する命知らずはまずいない。だが、学生たちは午後の授業でそれと知らずに全力で魔法を使い──阿鼻叫喚の大惨事になった。おそらく、学校始まって以来の。]