[それから、多少余っている毒液を眺めて何か思いついたような顔をした。
先ほどより小さな魔法陣を描いて別の呪を紡ぐ。]
蛇と鶏の間に生まれし小さきもの
出でよ。汝は我がしもべなり
[今度の魔法陣はすぐに効果を表した。
淡く光った陣が滲むように消え失せ、代わりに中央に小さな生き物が現れる。
それは鶏ほどの大きさで、鶏によく似た姿をしていて、
ただ、蛇の鱗と尻尾を備えている、いわゆるコカトリスだった。]
魔法法則は変わっていないか。
よし。
[いわばテストで呼び出されたコカトリスは、こけここと鳴いて首を傾げる。
手招いて足元に呼び寄せ、封印の場所を後にした。]*