でも、そうなっても、俺はお前を助けてみせる。
[ アイリが魔将の支配を受けていた事は、恐らく証明できる。だから、そのことで、情状酌量を求めることは出来る筈だと ]
それだって、お前だけじゃない。
知ってるか?ディークは、最初から、もう姉上誘拐犯で、殺害容疑者の、脱走犯だぞ。
[ そこでは、少しだけ悪戯めいた笑みを浮かべて ]
でも、俺は、あいつもお前も、手放す気は無い。いざとなれば職権乱用でもなんでもしてみせるさ。
[ そう告げる言葉に屈託はない。そして、この男は、やると言ったら本当にやってしまうのだ。とは、アイリも知っているだろう。
人の世の法を軽んじる訳ではないが、男にとって、それよりも重い、守るべき法は、他にあるのだ ]