[氷の膜といっても、厚さは明かり取りの窓に使われるガラスくらいの厚さしかない。
膜を打ち破って攻撃をすることは一応可能だが(その後修復する)、
そうするくらいなら普段なら逃げの体勢に入る。
今回も……白いひらひらを捕まえる大事な役目はあるとはいえ目的地まで一直線と相成るだろう]
いつも乗ってる子、
……ああ、アヴァンサル教官殿のカルモのことですよねっ。
[覚えているぞ! と言わんばかりに片手をぐっと握りしめる]
わたし、旅の話を聞くのは好きでしたねえ。
……守り手の家に生まれたからには、
卒業したらあんまり自由もないなって言うのは分かってまして。
修行の旅も、さんざんごり押した結果実現いたしまして。