[ コエを交わさずとも、今はクラリッサが、敵を引き付け、適う限りの手段でもって虚の竜の力を削ごうとしている事を知っていた。
時を操る龍相手に、遠距離攻撃はトドメを刺す手段とは成り難い。
だから、その後は、己の役目の筈だ ]
[ 空中で分裂した散弾が、竜の左右の翼を広範囲に穿ち皮膜を破る>>147
翼の力を奪われた竜が苛立ちを露わに、クラリッサに向かって大きく口を開いたのが見えた ]
ク......!
[ 名を呼びかけて、飲み込む。この事態は彼女にとっても想定内、先にも咄嗟にブレスを避けたクラリッサなら、まともに喰らうような事は無い筈、と、信じ ]