[再び上げた眼差しは、主であることを宣言した人へ、注がれる。] 私の疑問はともかくとして。 お呼びいただいた理由、私の成すべきことは、 お教えいただければ幸いです。[上に立つ者の指示に対し、疑問を抱くのは御法度と叩き込まれた若輩の頃を思い出す。今でこそ、参謀などと言う立場に胡坐をかいて、様々な意見も口にするようになったものの、ここでは己はただの僕《しもべ》。従うべき相手がいるのであれば、是非もなく従う構えである。それはただ、“そうあるべきである”というだけの認識として。*]