別に無力だからとか、バカにしていってるわけじゃねぇーぜ。術をつかえるって話だし、それにああいう空気のやつはいるだけでありがたいんもんだよ[殺伐とした空気の中、歌を歌う子供。手を握ってくれる老婆。暖かい食事を作ってくれる料理人。時に彼らは重厚な盾よりも頼もしく心強く感じるものだ] 事情があるんだろうけどな[だからこそ余計に意味があるのだろうか。かえらない問いを口にしながら、話を聞いているのかいないのかわからぬ狼へと、噛まれないように注意をしながらそっと手を伸ばしてみた]