― 魔王城最深部 ―
[ただ、力を見せつけ圧倒させるかのように現れ、振り下ろされた拳。
勇者はそれを避けることなどせず、高らかな宣と共に剣を振り上げて>>148>>149]
――……ほう。
[魔力の塊である拳を聖魔剣は受け、やや間はあったものの、気合いと共に跳ね除けられる。
真っ向から受け止められるは、予想の中では下位であったが故に、僅かに感心の面持ちを見せた]
ま、小手調べではあるが、な……!
[膝を曲げた反動を活かし、勇者が跳ぶ。
それを受けて新たに生み出された魔力の手は、横合いから勇者を吹き飛ばさんと力を溜める。
だが――]