冬眠前の熊も森のくまさんには変わり無いでござる
…否、それはどうでもよいことでござるな。
拙者も侘びねばならぬことがあるのでござる。
正直、小娘の一人や二人脅して組み敷いてみせれば
怯えて素直に身ぐるみ置いていくと思っていたのでござるが…
お主のことは認めよう、拙者の
しかし、養ってもらうのを諦めたわけではないのでござる。
拙者が勝った暁には意地でもお主に養って貰う。
だがしかし。もしも。 も・し・も?
拙者が負けたら土下座で詫るでも何でもしてやろうではないか。
[本気を出すと言うのだから>>89クマとしては人間の、それも女性に盗賊生活一日目にして敗北するわけにはいかないと半ば自棄っぱちで宣言する。
森の中…少なくとも互いの視界には互いのみが映り込む状況。
人間着ているものに影響されるというのは確かなようで、クマの心境に至った着ぐるみの中身はクククと邪な笑みでもって言葉を終えた。]