ん。[けれど兄のように慕っていたシェットラントを失い、涙を流す今の彼女に言うべきことでもないだろう。だから気の済むまで抱きしめて、頬に指を添える。緩やかに金の髪を撫でて濡れた碧を見つめ、左耳のペリドットに手を添えて唇で透明な雫を掬った。そうして再び彼女を腕に抱きしめる]