― 『世界樹』の枝 スヴァーグニル ―
[探索を続けて、そこそこの時間が経過した頃。
ふしゅう、とおぞましい息遣いがふたりの耳を衝く]
……なんだ。先ほどより小さいではないか。
トオル、こいつは素早そうだから精々牙には気をつけろよ。
大丈夫、こいつのサイズなら、尾撃の方はそう酷い痛手には……
[立ちはだかる大蛇は、然し先に交戦したゴーインより二回り程小さい体躯をしていた。
それでも尚、当然人二人よりも高い身長をしているが、まだ対処しやすいだろう。
アイルリートがそう高を括りかけた時、大蛇は俊敏な動きで此方へ飛び掛ってきた]