[自分自身の魔力には限りがある。幾ら制御に長けるとしても、その根源在る力は、聖血流れる幼子等には遠く及ばない。だが、結界を紡いだ今ならば、二人と細く繋がる同調を辿り、干渉が可能だった。聖女と神子の魔力を預かり受ければ、最初に打ち込んだ風弾よりも広域に力を解き放つことが出来る。ジワリ、と流れる風が、二人の幼子の魔力を擽った。]