―――バルタさん、こっち!私が足になります!
[四本腕で抱えていた機体を二本の腕全体を使って抱え込むように持ち直し、空いた腕を伸ばしてバルタザールの機体を持ち上げようと駆け寄っていく。
それで持ち上げれば、バルタさんの機体を水没から遠ざけることができるし、それに。
敵の船は、小さいから攻撃を当てにくいけど、そのためなのか水流砲を積んだ固体は見当たらない。
攻撃は、体当たり攻撃だけ。
だったら、的をひとつに絞れば、勝手にひとつにまとまるはず!]
十分に集まったら合図してください!
跳びます!
[一箇所にまとめて一網打尽にするってことなら。それに、バルタさんが言った内容を考えるなら。たぶん、攻撃は広範囲射撃。
だから、その発射の瞬間に、飛び跳ねることで距離をとる。
それまでは、自分の操縦とクレイカさんの脚力で、できるだけ小船たちをひきつける]