[ 長いこと離れていたというから、内心で少し首を傾げ。話を畳もうとする素振りを感じれば、踏み込んで問うことはしない。でも。じ、っと彼の瞳を覗き込む。 そして ── くしゃり、と。 ] もふってもいいですか? ディーク警備員?[ いつかの台詞。意趣返し。繰り返し。おそらく高い位置にある頭を、伸びあがってくしゃり、と撫でようとした。出来ても出来なくても。当然、ヤリ逃げだ。すれ違う際に、視線で笑う。歳をとった大人は、ずるいのである。 ]*