[霧さえなければと思った所でどうしようもない。太陽は真上へと差し掛かっているはずだが、霧も大分濃くなってきていて太陽すらぼやけて見えないでいた。睨むように上空を見上げ。] ……大丈夫、だよな。[真っ直ぐに進めばミリカ村へと辿り着くはず。しかし濃霧に覆われているせいで方向感覚が鈍っていて。ネージュも感じる気配へと気を取られているのだろう、村から少しずつ逸れていっていた。このまま進めばミリカ村を通り過ぎて氷竜軍側の偵察部隊とぶつかるだろう。]