[不安気に見つめる瞳は交わされること無く、クロイツは手を離せば、背を向けた。そして、そのまま部屋を出て行く。] ………………[部屋に残されたのは、騙した相手と自分。テーブルの上のチョコレート。重くのしかかる脱力感。] ………………[チョコレートを一つ、手に取る。そして奥、先ほどマレンマが出てきた扉の向こうから、音が聞こえた気がした。]