[此処で、自分が一言名乗り上げる。それで済む。自分は、特別な力を持つ異端審問官である。彼女は人間だ。主張する事で、今日彼女が殺される事は無くなるのだろう。だが、その後、ならば今日、誰を殺せば良いのだと云う疑問が起こり、今度は、完全な余所者である自分こそがそもそも疑われる可能性の方が高い。何より、夜になれば最期、朝日はまず迎えられないだろう] ……ええ。確認しましたよ。 確かに、貴女は正気な様ですね。[笑みで表情を歪め、離れたフリーデルに、頷いて応えた]