[これは、幼い私が迷い込んだ先で出会ったあのひとから貰ったものだ]──わたしのこと、こわくないの?[見た目を除けば私なんてただの子供なんだから、怖くなくて当然だったかもしれないけれど。それまで会ってきた、両親以外の者は皆私を遠巻きに見てきたから。物怖じもせず、一緒に遊ぼうとまで言ってきたその人は、私にとって未知の存在だった。花冠を一緒に作ったり、茎で作った風車を回して遊んだり。今まで一人でしかできなかった事を初めて一緒に遊んでくれたその人は、かみさまに見えたのだ]