こんにちは、クレメンス。
神の教えを聞きたいのですね。
良いでしょう。此方に。
貴方にも神の祝福を授けます。
[ 人の形を象った怪物にいとも容易く欺かれ
華美でないもの実の良い仕立ての衣服を纏った
男の手に握られるステッキに刻まれた名は名家の印。
ああ、取り分け気に入っている青年の身内
なのかと天使は目敏く気付き、
尚のこと踏み締める草の元で花が咲く。
珍しく喜んでいる事に気付きながら傍への
距離を許してしまった。 ]
不思議なことを言いますね。
でも神の子である人の子が望むのなら。
[ 歌を強請るとはおかしな子だと思いながら
天使は神を讃える歌を口遊む。 ]