[そして、天幕から抜けようとする。が、少しばかり振り返って。]
―――――……少し助言をしておきます。
巫女姫、ブラバンドに一度戻って支度を整えたら、ドルマールへ向かう事を勧めます。
一度、ソマリ・フル・アレイゼルが包囲したと聞きましたが――――…
彼の注意がクレメンス領に行っている今なら、比較的容易に神殿内へ入れるでしょう。
あそこは堅牢な要塞。地の利は此方にあります。
……ブラバンドもある程度の防戦の準備をしていますが。
あくまで反政府軍を引き付ける囮として使い。
その間に、ドルマールへ行きましょう。
[何故このタイミングで今、そんな少し先の助言を言うのか?
そんな風に不思議がられたかもしれないが。
特に追及されなければ、そのまま巫女姫から離れただろう。]