― 魔王の寝室 ―[ テオドールが愛剣を抱いたままソファで寝落ちると、 ナイトメアはここぞとばかりに、腕によりをかけて悪夢を送ってきた。 過去の罪もあれば、 未来への不安もあった。 消された者、去った者、居なくなった者も現れた。 彼らは弾劾した。 テオドールはヤコブが失敗したと責めるが、 裏返せばそれは、テオドールもまた失敗しているということだ。 ヤコブは正しかった。彼らは正しかった。 世界の全てが正しくて、ただ一人、テオドールが間違っている。 ]