[ 馬に乗せられ何処に運ばれたか。意識はまだ、暗い淵を彷徨っていた。胸の奥の方でじわじわと苦しめるモノ。これは父が開発した魔法弾だろうか。科学は人類の夢だ、魔法石は夢を叶える呪文のようなもの――いい大人のくせに目をキラキラさせて言っていた。白髪交じりだが子供のような父だった。 ]― 回想・士官学校での思い出 ―[ シュヴァルベの暖かい風が吹き抜ける草原で昼食のサンドイッチをつまみながら、話している。>>103 レトの言葉にはさすがに目を丸くした。 ]