っちぃっ! [斬り下ろした刃は相手の左腕手甲に食い込み、 彼の体力を大きく削るには至らない。>>93 眼が捉えたのは追撃を許さず突きを繰り出さんとするダーフィトの腕の動き、だが身体の痛みを圧して放った刃の代償は大きい。 手負いで肉薄した位置まで飛び込んでいれば、『躱せなくとも逸らせるだけ逸らす』、理屈通りに身体が動く筈もなかった。] 間に合わ、 な―――!![折れた骨が突き刺さりでもしたか、 呼吸が止まる、その一瞬が分かれ目。]