― 機動兵器ドック ―
『良く、起き上がりましたねー。動いた途端に関節外れてもおかしくないくらいですが』
[バトルフィールドをモニタリングしていた若い整備士の言葉に、整備士長は、ふん、と鼻を鳴らす]
『ありゃケルナーが念動で動かしてんだ。あの馬鹿が、そんなドジを踏むか。
そもそも二人共限界ぎりぎりで無茶してやがるんだ、限界越えてるわけじゃねえ』
『へええ、あんな激しい格闘で、そんな計算できるもんですか?』
『さあな…まあケルナーの方は計算だろうが…』
[メレディスの方はむしろ本能かもしれない、と、『だから余計厄介だ』と、忌々しそうな口調で言う整備士長の顔は、しかし、ほんの僅か、笑みを含んでいた**]