……、
[涙ぐんだ彼女を腕の中に抱きしめる。
くぐもった声で、途切れ途切れに落とされる音。
それらの言葉に遠い過去の記憶が呼び覚まされる。
彼は───リエヴルは、良く彼女の面倒を見てくれたのだ。
あれからすぐに卒業してしまった自分に代わり、
面倒見良く彼女に付き合ってくれたことは、
他ならぬフレデリカ自身から良く聞いている。
慕われるほどに、良く面倒をみてくれたのだろう。
そう思うと、嬉しいような悔しいような苦笑いしたくなるような心地になる。
彼女の任務を…リエヴルの大切な故郷を焼き払ったこと、
耳にしたのはいつ頃の話だったろう。
その時に、彼女の持つサーベルの意味も聞いた]