[ 濡れた翼は浄化の力によって羽ばたきを止め、巨体はどう、と地上へ落ちる。しかしなお、落ちた衝撃を、ものともせず、怒りにのたうちながら鳴蛇は地を這って、水気の主へと牙を剥いた ]はっ![ この展開は予想済、むしろ望むところとばかりに、彼は双剣を目前で交差し、牙の一本をめがけて両腕を鋭く振り抜く ] ――…バキリ![ ただの剣では傷付けることも出来ぬだろう妖魔の牙は、高められた浄化の水気を纏った剣によって、折れ弾けた ]