『無闇に毒を撒き散らすのは止めてもらおう、狂刃!』[ 思わず振り向いた男を、黄金の瞳が苦々しげに睨み据えた ]『お前の毒など使わずとも、我らの道阻む者は、全て倒す!』[ 絶対の確信を持って放たれる言霊に『おう!』と、声届く範囲に居る全ての者が応じて返す ]…いいだろう、運命の女神の齎した新しい『世界』その手で掴んでみせろ。[ 小さく笑って『王言』へと言葉を投げた男の身を、ふいに水の加護の気配が包む ]これは、翡水、か?