―――…そうか。
では、君を殺しにくるのも、俺一人かもしれないな。
[世の中の男には見る目がないとばかりに首を振る。
己の目に狂いが在るなんて、欠片も疑わない傲慢な男。
自信家で、頑固で、他にも自も科せ、女性を泣かせる手酷い男。
煌く落涙に、構える剣と低く落とす腰。
己に繰り出せるは最早一刀。
それ以上の力は無い。
似合いだと告げられた彼女の言葉に細く笑み。]
そう、俺の名は、ソマリ・サイキカル。
その名を一度も恥じたことは無いッ!
[義務を背負う聖将が夜に吼えて、闇を駆けた。
苛烈で、不器用で、罪に背を押される加速。]