[>>136美人、と褒めれば、応じるような愛らしい鳴き声が返ってきた。
飼い猫は人の言っている事が分かるように返事をすると聞くが、この猫もそうなのだろう。
心なしか、褒められているような気もする。
>>137何かを聞きつけてか、猫が机の上から窓辺へと寄る。
冷気の所為だろうか。
小さなくしゃみが聞こえてくる。
温度差で白くなっている窓には肉球の跡が幾つか。]
そっち寒いだろ。
[そう呼び掛ければ、自分からこたつに戻って来た。]
ん?
何だ、蜜柑か?
[丁度皮の上に残っていた一房を、猫に向ける。*]