ただ、今の歌は半ばからしか耳に出来ず残念だ。
良ければ、もう一度聞かせてはくれないか?
[ 任より戻り、地の妖魔の呪詛を、身に集めた玄武神にとって、妻の歌と存在そのものが、浄化の助け...とは、知らずとも、愛おし気に見つめる瞳の色が、二人の時を過ごしたいとの願いを示しているのは、傍目にも明らかだったろう ]
では、また後ほどな。
[ 妻の同意を得ると、漆黒の神は、その肩を抱き、これから祭りへと向かう者たちに言葉を残して歩み去る ]
朱の舞姫よりの伝言をカスパルから預かった。...其方の歌を喜んでくれたようだぞ?
[ そうして、部屋へと戻りながら語るのは、土産話のひとつ* ]