― デメララ南の森 ―
[ 男は自分の魔法の限界を知っている。超人兵を一撃で倒す力はなく、広範囲の殲滅魔法を使う事も出来ない。
だから、堰を積み、枯れ木を燃やし、樹木を切り倒して、足止めに徹していた。
故に、倒れた木々に帝国兵が素直に埋まってくれたのは>>133、予想外の僥倖と言える。 ]
(なるほど、《ウル》の効果時間切れ、か。)
[ 足止めの成否を確かめたら、すぐにまた離脱しようと考えていた足を止めたのは、足止め以上の役目をここで果たせるかもしれない、と、考えたことがひとつ、もうひとつは、部下を抑えて前に出てきた男、帝国の死神が、教えた覚えの無い、自分の名を呼んだためだった。 ]