[演奏が終わった頃には一人の観客として惜しみない拍手を送りました。
しかし、演奏を終えた彼の顔色がどこか悪そうに見えた――と思えば、出た言葉は>>134]
えっ、大丈夫ですか?!
[慌てて彼を介抱しようと近寄りました。
まさか体調不良の原因が二日酔いに起案し、気分が悪くなっていることは知ることもなく。
水を求める言を聞けば>>135]
お水ですか? 持ってきますので、安静に……って安静にですよ!
[私が焦っている間、男性は何時の間にか、ふらふらと歩き出していました。
心配になった私は、彼に追いつこうと後を追っていました。
その道は、医療スペースとは逆方向でしたから。
追いつけたのなら、私は彼に医療スペースの案内をしたことでしょう。*]