よくもやってくれたな……。
ってか、次に会ったらまた名乗らなきゃいけないとか……とことん面倒だろ……。
[後退の最中、すでにここにはいない相手に向けて憎まれ口を叩く。>>88
纏った水のおかげである程度ごまかしはきいているとはいえきっちり貰っている、殴られた時のダメージと、
手の内を見抜かれたことによる精神的なダメージの両方が、じわり、と滲んできて、
言いきった後に掠れた息を吐く。
あの時はまだやれる気でいたが、
実際あのままやりあっていたらどうなっていたか。
そう思えば、あの時互いの足を止めるきっかけとなったレイピアに感謝こそすれ、]
神のご加護、……なのか?
[それよりは“運も実力のうち”と言い表した方がしっくり来ると、そう思う]