感謝なんて不要です。
私は、私の利益の為に動いているのですからね。
[嬉しそうな様子のコンラートを見遣り、返すのはわざとらしく突き放すような言葉。
自分で自分を愚かと思うけれど、彼に情が移るのは避けられそうにもない。
――自分自身の目的を思えば、そんな感情、切り捨てるべきだというのに]
……なんです?
[自己嫌悪で少し気落ちしていると、耳を打つのはいつもの嘘混じりの言葉。
唐突すぎる質問に、思わず目を瞬かせた]
……どちらが好きかと言うことなら、私は白銀の方が。
[桃色は女性的すぎますよね、という率直な意見である。
訝しむよう、コンラートを見つめる]