そう、みたいだな。
[個人で加護は得られなくとも感じ取る物はある。
城跡で加護を得た際の、抱いた感想と同じ呟きに>>103、張り付いた手を引けばもう少しで外れそうな感覚があった。
当てずっぽうの推理でも当たれば嬉しく、
だが外れかけてくると呪いも物寂しさを覚えてしまう。
さっさとその場を離れようとするのは早く離れたいが為なのだろうかと痛む胸に顔を歪め。
足が止まり、振り返れば目を丸くして呼吸も止まる。]
単なる偶然だっての。
まあ……どう、いたしまして。
[髪が乱れる程の乱暴な手付きもくすぐったさが勝り、こうして撫でられることを期待していた懐かしい記憶が色濃く想起する。
運の良いことに文句はどこかへ飛んで行ったらしい。
開いた口から出て来た言葉は、物珍しい素直なもの。
撫でる手が離れれば物足りなさから両口端が垂れ下がり。肘を引き寄せ、左肩にぐいぐいと頭を押し付け擦り付ける。
無言の要求は頭を撫でられるまで続き、満足すればへらりとした満面の笑みを浮かべた。*]