― リオレ島東方海域/擬装商船 カストル ―
[双子艦は並び停止したまま、三隻の巡洋艦と向かい合う。やがて、出した連絡は、身一つで来いとの条件を持って戻った。]
わかった。その条件で受けよう。
[そのままに呑む。と応えれば、
傍にひかえる帝国兵は難色を示したか。〕
ここで出向かないなら、
説得に赴いた意味もない。
──三時間以上私が戻らないなら、
水上機を飛ばしストンプ侯と接触できたことと、
西へ、応援戦力が航行中なこと、
合わせて伝えに飛んでくれ。
[そう言い含めて、その足で、
自らが戻り来た連絡用のランチへ乗り入れた。]