――!?[女王という単語とその前に付けられた固有名詞。 姿を見て女王だという判断は覇気や気品で思い至るかもしれないが、名前まで出て来るには知っていないと無理な話だ。 その声(>>128)への聞き覚えは残っていない――が、本人と顔を合わせたときではない時間軸からの響きがあった。 そのせいか手元が僅かに狂い、刷毛を薙ぎ払ってのペンキの雫は精度を欠いたのもあってすべて外れ、地面のごく一部を赤く彩らせた]