― 敵船 甲板 ―
[周りを囲む人たちの見る中敵船の抜き身の剣を構える司令官と対峙する。
ゲルトも見物人の一人になっているだろうか、決闘の開始の合図を行うものが掛け声とともに高くあげた手を振り下ろす。
合図とともに、司令官は剣をいかにもな大降り狙いの構えで間合いをつめ、その動きはそれなりの訓練を積んでいるであろうことがみてとれた。
避けないと分かっているためか、一撃で決めようと力任せの渾身の一撃が振り下ろされる。
その場から一歩も動くことなく、一撃を受け止めるべくその軌道上に身をかばうように腕を差し出し]
っ!!!