― 回想・ある夏の日―
[海にいくという計画を聞いたのは、
やはり生徒会長であるルームメイトから]
そんな楽しそうなこと……行くに決まってるだろ!
ああ、もちろん西瓜は用意してあるんだよな。
……いいか。西瓜割りは遊びじゃないぞ。
我々はどうしても視覚情報に頼りがちだ。
その分、目というのは必然的に狙われやすくなる。
その目を覆い隠した状態から、
いかにその他の感を使い、西瓜を割れるか――。
いい訓練になると思わないか。
[そう言ったのが影響したのかどうかは定かではないが、
要望通り、西瓜はちゃんと用意されていた]