―― 現在/湖畔・社前 ――
なるほどね……。
[ヘルムの状態でも声がよく聞こえる仕組みを聞き頷きつつ。>>140]
って、ヴェル、そんなにしょっちゅう顔を隠してるの……翼、だけならまだしも。
……あ、でもだからかなあ……。
[顔を覆っても周囲の把握に支障がないようにしているということは、
そういうことだろう、と当たりをつけたあと、何やら納得したようにさらに頷きひとつ。
なんだか妙なところに驚き納得しているかのように彼には見えただろうが
ゾフィヤとしては極めて真面目であった。
彼の属する傭兵団とゾフィヤの住んでいる街でひと悶着あって以来、
街の政治を司る者たちが集めるようになった彼らの情報にも、
機械鎧の兵の素顔がなかったことを今さら思い出していた]