[橋を挟んだ攻防。
南岸に踏み込んだ解放軍の頭上に、上から槍が叩き下ろされる。>>131
槍自身の重さも加えた攻撃は突く「点」ではなく「線」の幅で解放軍を襲った。
槍同士が交錯しない隊列の組み方は正規軍ならではの実用的な美しさ。
鎧の上からでも有効なその攻撃に、解放軍側はたまらず踞る者が続出する。
投石攻撃を倍返しで食らったようなものか。
ガッツのある者たちは盾を頭上にかざして耐えながら、槍隊の懐に転がり込むチャンスを伺って、じりじりと間合いを詰めていた。
行軍の先が詰まってしまうと、橋の南端近くで川に飛び降り、足を濡らして上陸を試みる兵も出てくる。
彼らは左右の槍隊の北側面から攻撃を仕掛けた。]