おまえの愛する国が蹂躙されゆくさまを見せてやろうよ。[生を封じられた人間が周囲を知覚するのか、知らないし興味もない。魔王の気まぐれを満たすためだけに、皇子の身体は玉座の隣に設えた寝椅子のようなものに横たえられた。上半身を起こして外が見えるようにしてやったのは、魔王の心遣いだ。]*