>>139
[自身は軍人では無いどころか、体育会系でもなく体を鍛えている方ではなかった。
ユーリエは細身で華奢とはいえ、自分自身も先程足に軽く怪我をしているため体力の消耗も人一倍激しく。
背中の上でか細い叫び声や呻き声が上がれば、罪悪感はより強くなり]
(悪いのはユーリエを外に出ようと連れ出した私。こんな場所に来なければ、こんな目に遭うことはなかったのに―
――どうして、私じゃないの……。)
悪いのは私だから、ユーリエは何も悪くないから……。
ごめんね、本当に、ごめんね……。
[先程手に入れた鉄挺を杖代わりにし、双方ボロボロになりながら何とか宿に到着すると、入り口に着くなり]
お願い……誰か……。
[声を必死で上げようとするが、上手く発することも出来ずその場に座り込んだ。]