…………(何かあったら…僕だって…)[思わずそれに手を伸ばしかけ、ふ、と躊躇う。]『男なんだから、大事な人を守れる盾、にならないとダメなんだからね』[何かとあればすぐにめそめそするヨアヒムに、姉は良く言っていた。]盾かぁ…[武器を持ったからと言って強くなれる訳じゃ無い気がして、ふぅ、と息を吐くとその手を引っ込めた。それから、荷物を持ち直すと扉に手をかける。]いってきまーす。[応えの返ってこない家を後にして、真っ直ぐに宿を目指した*]