[足止め程度の効果は期待したかったが、相手の対処は早かった。 振り回す上着を傘代わりにして、全身への被害を避けている>>141。 お褒めの言葉に返すだけの余裕はないけれど、ただ真っ直ぐな眼差しを相手に向け] 私は――[次に唱えるべき呪歌のことは、脳裏に思い描いていた。 だからそれを為そうと開いた口に、予想もしなかったものが飛び込んでくる>>142]