[かつてはアルコールなしのジュースで語り合ったジムゾンと、こうして酒の杯を重ねるようになって、年月の重みを実感する。
噛み締めるように頷く様子>>124に、意図が伝わったと理解した男は、ふふっと笑うだけで返した。
付き合いが長い分、下手に誤魔化そうとしてもきっと見抜かれるに違いないと考えているだけでなく、そもそも最初から嘘をつく気はないのだ。
だから、珍しく苦笑をもらしたジムゾンへ、ほんの少しためらったあと、言葉を選んで慎重に告げた。]
彼女は真面目で敬虔なシスターみたいだし。
お前を兄と見るには遠慮が先になって、何か吹っ切れないとこがあるんじゃないか?
[教会とかオットーのパン屋とかで見かける言動を思い返しながら。
それでも寂しそうな呟きを何とか慰めたくて、肩をぽんと軽く叩いた。]