阿呆やな、オマエ
本当に阿呆や。それが物頼む態度じゃないやろ?
[先程教会の上に居た天使とは打って変わり、足は震え、翼は汚れている。それでも殺意だけは消え去らずこちらを睨みつける様子に、ただ見下す。]
そうやな…。そうや、何処やったかなぁ
確か、東国では人に物を頼む時は頭を下げる事んじゃ
膝を地に付けて、額を地に付けて、両手を地面に付いて
お願いってのはそうやるもんじゃないんか?
それとも、オマエのプライドはコイツ等より大事なのか?
[ぶら下がっている今日幸せになるはずだった2人からは「天使様…」と嘆く声が聞こえた。周りも天使に注目を集めている事から、ずっと信頼されてきたのだろう。
信頼されているその視線がいつまで持つのか、その視線が裏切られたりするのだろうか。それが楽しくて、言葉を付け加えてしまう。]