― 後日談のペンホールズ>>140 ―
[にゃうーにゃーにゃー、気持ちよくてごろごろ鳴るのが止められない。
つい最近シンクレア卿に驚かれたのも今は遠く、ニンゲンは猫が喋らないと思っていない事をすっかりわすれていた。]
『にゃ!にゃ、ボクらはケット・シー。妖精さんだにゃ!』
[どやっ。
と言いたげに鼻を鳴らし。
しかしとっても普通に受け入れられて、驚く前に撫でるお手手が気持ちよくて耳をぴくぴくさせるのだった。]
『そうだにゃ、らくしゅ君の主が、心配してたって言ってたにゃ!』
『お馬さんがとっても心配してたにゃ、元気だすにゃー』
[前足のにくきゅうを妹君のほっぺにふみふみ押し付けつつ。
馬が喋れない事はすっかり頭から飛んでいるらしいが、それはきっと人の体温でぬくぬくしながら撫でられるのが気持ちいいからだに違いない…と、後に猫は言い訳する。*]