お前の部下の持っていた通信機を、解析して。
何を調査していたのかを確認した。
公国と帝国。両国に潜り、
――……ここを狙っている国に、得た情報を流していたんだな。
[降り続ける滴と、遠くで未だ消えぬ炎のかけら。
それらをぼんやりと眺めながら、淡々と口にする]
両国は続く戦いに疲弊している。十分な情報と機会さえあれば、食い破って腹に収める事も可能だ。
――…可能かどうかはともかく、そう考える国はいくつも、あるだろう。
それにより、お前は、欲しいものを手に入れる。
情報と引き替えに何かを得るのか、それとも、侵略させること自体が目的なのか。
――……合ってる、かな?
[問うような語尾でありながら、訴えかける何かは滲まない。
ただ、あるものを、あるままに、口にするような*]